いろいろな不等式

連立不等式の解法
  • それぞれの不等式を解く
  • 数直線上に図示
  • 解の共通範囲を見つける

問題107, 108,109,125,126と127の解説を行います.

fig_quadratic_solution-crop

2次不等式の解き方

いま,2次式\(y=ax^2+bx+c\)を考えます.2次不等式は\(y \ge 0\),\(y < 0\)を満たす\(x\)の範囲を見つけることです.等号は場合によります.\(y\le\)の時もありますね.

まず \(y=0\)として2次方程式を解きます.\(x^2\)の係数を\(1\)にして2次方程式の解を\(\alpha,\beta\)とすると \(y=(x-\alpha)(x-\beta)\)と書きます.上図にその様子を模式的に表現している.

\(x\)軸は\(y=0\)を意味しており,\(y\ge 0\)は\(x\)軸はより上部で,\(y<0\)は\(x\)軸はより下部である.したがって

\(y\ge 0\)の場合は\(x\ge \beta,x\le \alpha\)である.

\(y < 0\)の場合は\(\alpha < x< \beta\)

2次不等式は,一旦2次方程式として扱って\(x\)軸との交点を求めてグラフを描くことにより容易に解をえることができる.

問題107 連立不等式

(1)

\(3x+4 > x-2 \cdots\cdots ①\)

\(x+2 \ge 4x -1 \cdots\cdots ②\)

先ず,①を解きます.

\(2x > -6 \Longleftrightarrow x>-3\cdots\cdots ③\)

次に,②を解きます.

\(-3x \ge -3  \Longleftrightarrow x\le 1\cdots\cdots ④\)

求める解は\(-3 < x \le 1\)

(2)

\(4(x-1) < 3x-1 \cdots\cdots ①\)

\(\displaystyle{\frac{1}{2}x+1 < \frac{x+4}{3}} \cdots\cdots ②\)

先ず,①を解きます.

\(x < 3 \cdots\cdots ③\)

次に,②を解きます.分数の扱いは面倒なので,両辺に6を掛けます.

\(3x+6 < 2x+8 \Longleftrightarrow x<2 \cdots\cdots ④\)

③と④より,求める解は\(x<2\)

問題125 連立不等式

\(4x-3 > x-5 \cdots\cdots ①\)

\(\displaystyle{\frac{2}{3}x+\frac{1}{6} \le \frac{1}{2}x+1} \cdots\cdots ②\)

①を解いて\(\displaystyle{x > -\frac{2}{3}}\cdots\cdots ③\)

② を解きます.両辺に\(6\)を乗じて\(x\)の項を右辺に,定数項を左辺に移項します.

\(4x-3x \le 6-1 \leftrightarrow x\le 5 \cdots\cdots ④\)

図(数直線)はのちほど,

③と④より,\(\displaystyle{-\frac{2}{3}< x \le 5 }\)

ここからは2次不等式を取り扱います.

問題 108

(1)

\(x^2-4x+3=0\) として\(x\)軸との交点を見つけます.

\(x^2-4x+3=0 \Leftrightarrow (x-3)(x-1)=0\) よって\(x\)の範囲は\(1< x < 3\)

よって,\(x\) 軸との交点は\(x=3,x=1\)である.グラフ上の○印はそれを含まないという意味です.●は含むという意味です.

fig_108-1-crop

(2)

\(x^2-25=0\)として解きますと,\(x=5,x=-5\) となります.

グラフはつぎのようになり,求める\(x\)の範囲は\(x \le -5 ,x \ge +5\)となります.

fig_108-2-crop

(3)

\(3x^2+5x-2=0\) として,因数分解してこれを解くと\((3x-1)(x+2)=0よりx=\displaystyle\frac{1}{3},x=-2\)となる.

よって,求める\(x\)の範囲は\(-2 \le x \le \displaystyle\frac{1}{3}\)

(4)

与式を\(4x^2-4x-3>0\)  として解く.

\(4x^2-4x-3=0\)として 因数分解すると\((2x+1)(2x-3)=0\),よって\(x\)軸との交点は\(x=\displaystyle{-\frac{1}{2},x=\frac{3}{2}}\)

よって求める\(x\)の範囲は\(x<\displaystyle{-\frac{1}{2}, \frac{3}{2} < x}\) 

問題109 3次不等式

3次不等式も,2次不等式の場合と同様に\(ax^3+bx^2+cx+d=0\)  として\(x\)軸のとの交点を求めてグラフの概形を描いてやれば良い.

(1)

与式は因数分解された形式で与えられているので,\(x\)軸のとの交点は簡単に求められる.

\(x=-1,x=2,x=3\)である.

グラフの概形は次のようになる.負の部分は\(x \le -1,2 \le x \le 3 \) である.

fig_109-1-crop

(2)

\(f(x)=x^3-3x^2-6x+8\)とおくと,\(f(1)=0\)となることが分かる.よって,\(f(x)\)は\((x-1)\)を因数に持つと言える.

\(f(x)=(x-1)(x^2-4x-8)\) 2次式は更に因数分解できて,\f(x)=(x-1)(x-4)(x+2)\)これを整理して

\f(x)=(x+2)(x-1)(x-4)\) これより\(x\)軸との交点は\(x=-2,x=1,x=4\)ということがわかる.

よって求める\(x\)の範囲は\(-2 < x < 1,x > 4\)である.(グラフは省略)

問題126

(1)

与式を因数分解すると\((x+4)(x-1)\)なので,\(x\)軸との交点は\(x=-4とx=-1\)で下に凸のグラフであるから,求める\(x\)の範囲は\(-4 \le x \le 1\)である.

(2)

どうように因数分解すると\((3x-2)(x-2)\)となり\(x\)軸との交点は\(x=\displaystyle{\frac{2}{3}}とx=2\)で下に凸のグラフであるから,求める\(x\)の範囲は\(x < \displaystyle{\frac{2}{3}} , x \ge 2\)である.

fig_126-1-crop

(1)の解を求めるための3次関数の概形

fig_126-2-crop

(2)の解答を求めるためのグラフの概形

(3)

不等式が積の形(因数分解)されて書かれているのでグラフの概形を書けば解が求まる.

fig_126-3-crop

概形より,\(0 \le x \le 1,x \ge 2\)である.

(4)

\(f(x)=2x^3-x^2-2x+1\)とおく.\(f(1)=2-3-2+1=0\)であることから\((x+1)\)が因数であることがわかる.

割り算を行って,\(f(x)=(x-1)(2x^2+x-1)\)となり,更に因数分解を行うと\(f(x)=(x-1)(2x-1)(x+1)\).

よって,与えられた不等式は

\((x-1)(2x-1)(x+1) \ge 0\)と書ける.\(f(x)\)のグラフの概形を下図に示す.

fig_126-4-crop

図より,求める\(x\)の範囲は\(\displaystyle{x < -1,\frac{1}{2} < x < 1}\)である.

問題127

異なる2つの実数解を持つためにには \(判別式> 0\) である.ここで \(判別式=D\) とすると,

\(D=(m+3)^2 – 4\times 1 \times 4m\) 展開して整理すると

\(D=m^2-10m+9\)

ここで,\(D > 0\)を解くことから,\(m\)の範囲を求めることができる.

\(D=m^2-10m+9=(m-9)(m-1)>0\) ,下に凸の2次関数と見なせるから

グラフの概形より,\( m < 1,m > 9\)となる.

fig_127-crop