2次関数とグラフ

基礎数学

関数の考え方

関数は入力値を受け取り何らかの処理を行い、その結果を出力する装置とみなすことができる.したがって関数とは変数に入力を与え、計算してその結果を出力するものと考えてよい.この時,入力変数や出力変数は複数であっても構わない.諸君が学ぶ数学はこれから暫くの間は入力変数,出力変数はともに1変数を取り扱うこととする.学年が進むと,複数の場合を取り扱うことになる.図1.に関数の概念を図示している.

関数の説明は次の動画の01:35-05:00の約4分ほどで,その後は一次関数を使った具体例です.英語ですが,わかりやすく説明されています.Functionはmachine in Math という説明ですが,広義の”機械”で,ここでは”処理する装置”くらいの理解が宜しいかと思います.参考までに22:00以降の説明で\(x^3\)とか\(x^4\)などの例が示されていますが,cubeやfourth powerと読んでますね.3乗,4乗です.

06 – What is a Function in Math? (Learn Function Definition, Domain & Range in Algebra)
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図1.関数の概念

\(f(x)=ax^2+bx+c\hspace{3mm}(a\neq 0)\)は2次関数の一般形である.2次式や2次関数という言葉には\(a\neq 0\)は暗黙の条件である.また,数式の表現としては\(y=f(x)\)という書き方もあるが,この場合はどのような処理(前述の”計算”)がなされるのか明示されていない.

ここではあまり複雑に考えずに,こういう書き方もあるんだなぁというレベルで先に進みましょう.

\(y=ax^2\)のグラフ(基本)

2次関数の基本は\(y=ax^2\)ですね,中学のときに学習しました.\(x\)の値を小刻みに変えていき\(y\)の値がどのようになるか調べたと思います.基本の式は\(y=ax^2\)で\(a>0\)のときは下に凸で,\(a<0\)のときは上に凸の放物線を描く.

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図2.2次関数のグラフ,基本

練習問題 表計算ソフト(エクセル,Googleスプレッドシートなど)を使って \(y=2x^2\) と\(y=-2x^2\)の値がどのようになるか,次の表にならって計算し,それをグラフを書いてみましょう.

原点を頂点とする放物線が描かれることがわかると思います.\(x\)の2乗の係数が正のときは下に凸,負のときは上に凸のグラになります.

グラフの平行移動

\(x\)軸方向への平行移動

\(y=ax^2 + q\)は\(y=ax^2\)のグラフを\(y\)軸の正の方向に\(q\)だけ平行移動したものである.式からもそれを読み取って頂きたい.図にそのグラフを示している.頂点の座標は\((0,q)\)である.

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図3.\(x\) 軸の正の方向への移動

\(y\)軸方向への平行移動

\(y=a(x-p)^2\)のグラフは\(y=ax^2\)のグラフを\(x\)軸の正の方向に\(p\)だけ平行移動したものである.図にそのグラフを示している.\(x=p\)のときに\(y=0\)となり,頂点の座標は\((p,0)\)である.

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図4.\(y\) 軸の正の方向への移動

\(x\)軸方向と\(y\)軸方向への平行移動

\(y=a(x-p)^2+q\)のグラフは\(y=ax^2\)のグラフを\(x\)軸の正の方向に\(p\)だけ平行移動し,\(y\)軸の正の方向に\(q\)だけ平行移動したものである.図にそのグラフを示している.\(x=p\)のときに\(y=q\)となり,頂点の座標は\((p,q)\)である.

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図4.\(x\)軸と\(y\) 軸のへの移動

2次関数と\(x\)軸との交点

\(y=ax^2+bx+c\)が\(x\)軸と交わる点(交点)はすなわち\(ax^2+bx+c=0\)の解を求めることである.

ここで解の公式と判別式の関係について振り返ってみよう.

\(a\ne 0\)とする.

\(ax^2+bx+c\)は\(ax^2+bx+c=\displaystyle{a(x+\frac{b}{2a})-\frac{b^2-4ac}{4a}}\)

よって,\(ax^2+bx+c=0\)の解は

\(x=\displaystyle{\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}}\)

\(D=\sqrt{b^2-4ac}\)とおくと,次の3つの場合が存在する.ここでは,\(a>0\)とし下に凸なグラフとする.

\(D>0\)の場合:2点と交わる/共有点が2個/ 2つの実数解

\(D>0\)の場合,異なる2点で交わる.2つの実数解を有することがわかる.この実数解が\(x\)軸との交点である.つまり,2次方程式の解は\(x=\displaystyle{\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a}}\)である.

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\(D=0\)の場合:1点と交わる/共有点が1個/重解

\(D=0\)の場合,1点で交わる.1つの実数解,重解を有することがわかる.この重解が\(x\)軸との交点であり,2次方程式の解は\(x=\displaystyle{-\frac{b}{2a}}\)となる.図形上では\(x\)軸と2次関数のグラフの頂点が接している.

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\(D<0\):交わらない/共有点を持たない/虚数解

\(D<0\)の場合:\(x\)軸とは交点を持たない,よって2次方程式は実数解を持たず,虚数解となる.

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